冷水塔RaySui-kun作成/塔体組み立て

冷水塔にはいくつか種類がありますね。少し調べた感じだと、下の4つです。

液の流れに対して空気が真正面から流れてくる液の流れに対して、空気が横から流れてくる
冷却する液に直接空気を当てる開放型-向流式
開放型-直交流式
冷却する液は配管内にり直接空気に当たらない密閉型-向流式
密閉型-直交流式
開放型/密閉型

開放型は、冷却する液(今回の例では、水耕栽培の水槽水)と、潜熱を除去して冷却するための空気が直接接触する形です。池の噴水とかがこの形式ですね。一方、密閉型は、冷却する液は冷水塔内の熱交換器を通じて冷却され、水槽に戻ります。冷水塔内では、潜熱を除去される水が別途冷水塔内で循環し、空気と触れている形です。街中で見かけるものはあまりないですが、打ち水で地面が冷えるのは似ているかもしれません。

冷却水が配管内を循環して、冷水塔内で直接空気に触れない密閉式は、冷水塔内の水の循環ポンプ設置、冷却塔内の水量制御、水槽水熱交換用金属製蛇管作成と水槽水循環ポンプが必要になります。水槽水濃度が変わらないメリットはありますが、構造が複雑になりすぎるので、開放型で作成することにします。

① 開放型-向流式冷水塔

簡単に絵を描いてみましたが、余計分かりにくいかも。冷水塔メーカーのサイトを見たほうが圧倒的にわかりやすいですね。

開放型ー向流式冷却塔の模式図

塔体上部の排気ファンが空気を塔内から外部へ送り出します。塔内には水と空気の接触面積を広くするための充填物が入れてあって、充填物上部から水槽水を降らせ、排気ファンが吸い込む外気が充填物下部から上がってきて、水槽水と空気が充填物上で対向して接触します。

② 開放型-直交流式冷却塔

こっちも絵を描いてみました。いや、こういうのは専門家に任せましょう。せっかく描いたので貼っておきます。大事なことは、直交流式は真横から空気が接触する形、というところです。

開放型-直交流式冷却塔の模式図
向流式/直交流式

冷却塔内で冷却する液(水槽水)と、潜熱を奪うための空気が正面から接触する(液が上から降ってきて、空気が下から上がる形)形式が向流式でした。直交流式は、液が上から下に降っている時に、真横から空気があたる形ですね。それぞれメリットデメリットがありそうですが、作りやすさを最優先して、構造がシンプルな向流式を採用です。

排気ファン

もう一点注意しないといけないのは、排気ファンですね。化学工場等でよく見かける冷水塔と同じように、塔頂に軸流ファンを設置しようとすると、防水仕様にする必要があります。なにせ、水を蒸発させて潜熱を奪うので、塔頂から出てくる空気は目いっぱい湿っているはずで、無防備な浸水仕様(そんな仕様はありませんが)ではすぐ故障すると思います。安価なPC用5Vファンを使用しようとしていますが、これらは基本、浸水仕様(=非防水)です。なので、外部に設置したブロアから充填物下部に空気を送る、押し込み方式にすることにします。

イメージ図

材料費を出来るだけかけないよう、素材は寄せ集めです。空気押し込みの給気ファンは、夜間運転を考えているので、低騒音と記載されているターボファンにしました。

塔体:250mLペットボトル
充填物:カナダワシ
給気ファン:5Vターボファン/PENGLIN 5015
給水ポンプ:5V水中ポンプ/DH-390
冷却水戻り:サイフォン方式
シャワー:チューブ直出し
台座:木片

冷水塔RaySui-kun完成イメージ図

これを書いているのは既に試運転をやった後ですが、ええ、まあ、いろいろ甘かったですね。

材料

PENGLIN 5015 / 給気ブロア

PENGLIN 5051

夏の水槽温度変化を見てみると、日中上がってしまった水温が、夜間もなかなか温度が下がらない状態でした。水槽自体が発泡スチロール、蓋も発泡スチロールで断熱性が高いためと思います。夏場の水耕栽培を考えると、日中の運転よりも夜間の冷水塔運転の方が、外気温が低く、湿球温度も低くなるので、有利と考えられます。夜間運転を考えると、どうしても静音性が必要です。同じサイズの5V軸流ファンが結構爆音だったので、ターボファンにしました。実際運転させてみても気になるほど大きな音はでないので、静音性という意味では正解だっと思います。問題は風量かな。ちょっと足りないかも。

CB neo ステンレスたわし 50g/充填物

ステンレスたわし

250mLペットボトルに2個入れようと思っていましたが、1個で十分というか、1個しか入りませんでした。気液接触の表面積を稼ぐには十分ですね。

16mm チューブ / 送気管

16mmチューブ

写真を撮るために外したので、ブロアの排気口の跡がついています。ホームセンターで10cm単位で購入できるのはありがたいですね。

9mmチューブ / 送水管

9mmチューブ

これもホームセンターで10cm単位で販売しているので、ありがたいですね。水中ポンプの吐出径に合うように、水槽から塔頂までの送水管は9mmとしました。戻りのチューブを6mmとしたことで試運転では大変なことになりましたが、よく考えたら当然ですよね。戻り配管の方を細くした為、塔底の水がはけ切らずオーバーフローしました。試運転中に戻り配管も9mmチューブに変えました。

DH-390 / 送水ポンプ

DH-390

キュウリの水耕栽培で水中ポンプとして使っているものと同じです。DC5Vでサクション側に可変のオリフィスが付いています。最大揚程1m、最大送液量350L/hです。オリフィスで調整できそうな雰囲気が出ていますが、体感としては全閉全開で変化がないです。冬のオフシーズンに検証しようかな。

木片 / 台座

木片

100均で購入した工作用の木片です。彫刻刀とリューターでペットボトルの蓋がスポッとはいる穴をあけました。冷水塔工作で一番時間がかかったと思います。穴はもう少し深くしたかったですが、力尽きました。まあこれでも十分逆さにしたペットボトルが支えられたので良しかな。

250mLペットボトル / 塔体

250mLペットボトル

一旦組み立てたものを解体しているので、穴があけてありますが、普通のコーヒーのペットボトルです。サイズはちょうどいいくらいですね。逆さにして使います。

組み立て

冷水塔RaySui-kun

当然ですが、手作り感満載です。実際はこれに水槽からの送水ポンプと送水管、電源が付きます。形は想像したものに近いものになりました。

長くなりそうなので、とりあえずここまで。次回は試運転と今後の課題かな。

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しろすけ技術研究所
主任研究員

こんにちは。市民農園で野菜作りをしているしろすけです。極小規模の栽培管理システム開発をいつかやってみたいと思っていました。2024年から育苗ケース給排気温調や、水耕栽培管理システムの試作を電子工作で始めました。想像以上に検討することがあったので、記録を残すことにします。バイク(SR400)と耕運機(FV200)の整備記録もついでに記録に残しておきます。


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